京都比良山岳会
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活動記録 > 2006年
[No.2691] 荒島岳雪洞ツアーU


【日程】2005年3月20日(日)〜21日(月)
【参加者】3名
【山域】福井県 荒島岳
【天候】初日 うす曇り〜小雪、夜は吹雪 2日目 快晴
【行程】
20日 JR山科駅前 午前8時25分出発 午前10時50分 勝原スキー場駐車場着午前11時駐車場発 午後1時30分 モチガ壁下部着 午後3時30分 雪洞設営完了 夕食 
21日 午前7時30分雪洞出発 8時30分山頂 9時10分 雪洞帰着午前10時 雪洞撤収完了 出発 10時45分駐車場着11時30分 ミラクル温泉着 12時45分発14時40分 山科帰着 解散

【リーダー所感】
前回も好天に恵まれましたが、今回も絶好の天気で雪洞もピークハントも楽しめました。Aさんのテレマークスキーもさすがでした。3月の荒島岳は最高です。白山や北アルプスから奥美濃の山々を眺め、雪洞を楽しみ、比良よりワンランク上の雪山を味わえます。当会の定番メニューに加えられるといいのですが。今回はマラソン完走者コンビをお迎えしたので、コースタイムとしてかなり早めでした。もう少しゆっくりでも十分時間的には余裕があります。
雪の比良に少し飽きたら、ぜひまた3月の荒島に一緒にでかけましょう。雪洞は濡れるとか怖いとか思っている人も一度やってみるとやみつきになりますよ。日帰りでも行ける山ですが、雪洞泊で朝一番の山頂を踏むのがお勧めです。
巨大なエビの尻尾やシュカブラ、張り出した雪庇、流れる雪煙などの美しさは北アルプス級、クラストした雪面にアイゼンが食い込む緊張感も味わえて、きっと満足できるでしょう。

【感想】46期 K.N.
荒島岳は京都から2時間半程度とアクセスも非常にいい。久しぶりの山歩きで,荷物もアホみたいにたくさん持っていったのでちょっと登りはしんどかったが,勝原スキー場から2時間半程度で,もちがかべ下部の雪洞予定場所に到着した。
雪洞は,雪を子供のころから雪を扱ってきたという舞鶴育ちのMリーダーの指示・設計で作られた。
まず,割と小さい目に入り口を作り,その後,90°曲がって左に掘り進んだ。こつは,入り口を大きくしないことらしい。これは,入り口が大きくなると,ツェルトでカバーがしにくくなるからだそうだ。
壊すのは簡単だが,補修するのは大変なので理にかなっている。
第2は天井はドーム型になるべく丸くする。形がいびつな天井からはやはり水滴がしたたってきた。あと,煮炊きは入り口近くでやらないとすぐに水滴が落ちてくる。  使用したスコップは軽くて,雪にビシッと刺さり,快適だった。約2時間ほどで6人用テントなみの雪洞ができた。
雪洞の中にろうそくをともすと反射してテントよりも明るかった。夕方からは吹雪になったが,雪洞の中は静かだった。

夜中にきじうちに行こうと思って入り口のツェルトを押したが,雪がたまっていてとても重かった。かなり吹雪いていたようで,雪洞のありがたみがでた。
夜中になだれと思われるゴーという音が聞こえたがちょっと恐かった。なお,雪洞設置場所はもちがかべの下部だが,雪崩の心配はなさそうな場所だった。
翌日は荒島岳頂上へ登ったが,途中,凍っている箇所があり,アイゼン,ピッケルがよく効いた。また,天気がすばらしく晴れ上がり,白山,北アルプスなどの山々まで見えて絶景だった。雪山はこれがあるからやめられないっつう感じだった。
雪洞に戻ってからは,荷物の整理の後,雪洞の破壊活動を行った。雪洞は結構頑丈でなかなかつぶすのにも力が要った。しかし,破壊活動は気持ちよかった。
下山はあっさり45分程度で降りられた。ちょうどほどよく雪がしまっていて,夏よりもずっと歩行は楽だった。
この時期にここで雪洞を掘って,翌日荒島岳に登って,という山行は,高気圧を捕まえればすばらしい。是非とも来年も行きたいと思う。
雪洞職人,Mリーダーに感謝!

【感想】25期 D.A.
冬はスキーと決めている私なのだが此処の所どうも調子が出ない、何か一つの時代の終わりが来ているのかもしれない。
ともあれ、前から掘ってみたかった雪洞が掘れてスキーも持って行っても良いと聞き参加させて頂いた。メンバーは雪洞職人スコップMリーダーと最強ラッセルマンNさん、しがないスキー担ぎの私ではついて行けるか心配だったが、担ぐだけのスキーは癪なのでスタートのスキー場からシールを付けスキー登行を始める。
雪は締まっていてツボ足でも沈まないがシールは良く効き多少スキーの方が効率が良いようだ、スキー場を越えてもルートを選べばスキーを外さなければならない所は出て来ず、この日の宿泊地モチガ壁下部まで快適に登行できた。
はて何所に穴を掘るのかと思えば鞍部に出来た雪屁を乗り越え其の雪壁に穴を掘り始める。入り口は小さく中は大きく蒲鉾型に天井を作る、内部の表面はきれいに馴らさず砂壁風のままにしておくと水滴が足れない、壁の回りは溝を掘り持ち込んだ雪を捨てやすくする、入り口は掘り下げ一段低い土間を作ると出入りしやすく炊事場にもなる。まだまだ有るが雪洞職人Mリーダーは様々なノウハウを蓄積されておられる。

雪洞の中は広く快適で静かに燃えるロウソクだけで光が壁に反射し良い感じに明るい、しかし中での煮炊きはどうも宜しくない、煮立った鍋のふたを開けよう物なら中は真っ白にガスってしまう、このまま続けると上からぽたぽた水が滴ってくる。
余裕が有るなら一度厨房付きの主のを設計してみたい。
Nさん差し入れの上ものウイスキーをチビチビやりながら夜も更ける。
翌日昨夜の雪で待望の新雪なんならこのままスキーで下っても悔いは無いが、今日はアイゼンを付け荒島岳山頂へ向かう、しかし未練がましくスキーは背負って行く。   ピッケルまでは要るまいと壁を登り始めたが朝の雪は堅くドジを踏むとちょっとヤバそうなのでピッケルを取りに戻る。山頂付近はプチアルプスの雰囲気、御堂の回りにシュカブラが出来まばらな立ち木はスノーモンスター、回りは360度の絶景!来て良かった!! しかしスキーは諦める、転けたら下まで行きそうな所ばかりだし私は転ける、もっと雪が柔らかい時なら何とかなるかな。
雪洞まで戻り荷物をパッキングし雪洞を丁寧に潰し(上に乗った人が踏み抜くと結構危ない物です)いよいよ滑降、得意の新雪と思いきや下は結構クラストしていてガリガリと結構しんどい。
それでも歩きよりは早いかと狭い尾根をくねくね下って行くのだが、ちょっと膝を休めている間にすぐにNさんが追いついてくる、さすがNさんと言うか、なんか忙しないな?。
スキー場上部に到着、2月で閉めてしまっているスキー場はまだまだ雪は一杯なうえ完全に私一人の物、好きな様にシュプールを描いて快適に駐車場に降り立った。
此れだけ遊んでまだ昼前だった、気持ちのよい山なので来年も行きましょう、MさんNさん有り難うございました。
テレマークは北アルプスの様な木の無い広い斜面を走破するには実に快適な道具なのだが、どうも近郊の藪山は分が悪い、それで近畿の雪山で最も効率の良い道具は何なのか考えてみた。
長いスキーはどうしても邪魔になる、近頃流行のスノーシューが良いかと思ったが急登と下りが苦手らしい、やはりオールマイティーはワカンだがさほど効率は良くない、思うにショートスキーというのが正解ではないだろうか、当会では上坂さんの実績も有るし、目撃例でもかなり早い、急登でも階段登行というのは意外と有効だし何と行ってもコンパクトでザックに付けても邪魔にならない。
来期考えてみようかな・・・お金無いけど。


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