京都比良山岳会
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活動記録 > 2007年
[No.2840] 夏合宿/黒部五郎岳


【日程】2007年8月12日(日)〜15日(水)
【参加者】計10名(個人山行の途中合流含む)

【記録】8/12(日)晴れ
京都駅7:38=富山駅10:25-電鉄富山10:40=有峰口11:24(タクシー)=折立12:15-12:30-1870.6三角点14:16-14:30-五光岩ベンチ15:23-太郎小屋17:02-太郎平テン場17:30

 中越沖地震の影響で予定していた急行「きたぐに」が運行中止の為、翌朝のサンダーバードでの出発となりました。京都駅では大変な混雑ぶりで、Y本H史さんに見送られ、やっとの思いで列車に乗り込みました。涼しい山に行く為なら、これくらいの我慢はしなくては!しかし、有峰口でも折立でも太陽はギンギンで暑い。お昼から入山するのは結構つらい。ただ黙々と暑さに耐えて登りました。明日からの快適な山歩きを思い浮かべながら。それから、今夜の美味しいビールと。夕方に近づくと、ガスが出てきて涼しく、歩きやすくなりました。小屋で待望のビールを買い、テン場へ。太郎平テント場も大変な混みようでした。
 夕食はとっても美味しい青椒牛肉絲とおみそ汁でした。ご馳走様!!翌日に備えて、8時過ぎに就寝でした。
 今回は、お天気が良すぎて、常に遠くまで見渡せ、次に行きたい山が頭の中に犇めいてしまいました。それと、合宿はやっぱり人数が多いのがいいですね。みなさん、お世話になり、ありがとうございました。

【記録】8/13日(月)晴れ
薬師峠キャンプ場出発5:04 太郎平にて休憩5:25〜5:35 休憩6:17〜6:27 休憩7:28〜7:35 北ノ俣岳到着7:57 赤木岳にて休憩8:30〜8:45 休憩10:18〜28 休憩10:50〜11:00 五郎の肩到着11:54 黒部五郎岳山頂12:13 五郎の肩にて休憩12:34〜13:00 五郎カールの水場にて休憩13:34〜13:44 黒部五郎キャンプ場着幕営15:10 夕食の準備16:30 就眠19:00頃

薬師峠キャンプ場は、多くのテントが張られ満員状態。出発時にはきれいな朝焼けも見られた。出発してすぐに太郎平に到着。ここからは、水晶岳、鷲羽岳、祖父岳、そして私たちが目指す黒部五郎岳がはっきり見えた。ここでみんな展望を楽しんだ後歩き出す。
しばらく行くとチングルマの群生やハクサンイチゲに出会う。雪渓が少しのこっている場所もあった。北ノ俣岳、赤木岳を通過した頃には、ハイマツ畑がひろがっていた。お昼前に五郎の肩に到着。ここからは、カールを望むことができる。カール内部はかなり大きな岩がゴロゴロしておりアルペン的な景色で、所々に雪渓があり、その下が流れになっている。遠くに赤い屋根の本日泊まる予定の黒部五郎キャンプ場近くの小屋が見えた。
五郎の肩にザックをデポして山頂に向かう。山頂に到着してメンバーみんなで集合写真を撮ろうとした時に、K川さんが現れる。あまりにもタイミングよく現れたのでみんな驚いた。(尾行されていたのでは?という説もある)ここからは、K川さんも合流して再び五郎の肩へ戻りカール下へ降りていく。
肩から見るとそんなに遠くに感じなかったのに、赤い屋根の黒部五郎小屋はなかなか現れず、15:00頃ようやく到着した。16:30から夕食の準備なのでそれまでの間小屋のテラスで反省会?をする。その後、食当のI上さん、O野さんにちらしずしとお吸い物を作ってもらった。おいしく大満足でみんなすべて完食。夕食後は、昨日眠れなかった人も多かったので宴会はやめて、おとなしく明日に備えて就眠。

【記録】8/14日(火)晴れ
5時11分 黒部五郎小屋出発
7時20分 三俣蓮華岳頂上到着
9時16分 双六岳頂上到着
10時40分 双六小屋着
13時40分 鏡平山荘着
17時10分 わさび平小屋着
【感想】
1年ぶり2回目の北アルプスでしたが、行ってよかったです。
(1日目) 折立からの登りは、暑い上に風がないという中々ハードな条件でしたが、太郎平小屋まで着いて眼前に山々が連なっているのを見た時はアルプスにきたなぁということを実感しました。また、キャンプ場のテントの数に驚きました。私たちが着いたころにははれるスペースがほとんどなく、お盆に登山に来たことを痛感しました。でも、日が暮れてからテントに灯が灯っている光景はきれいでした。夜に見た星空がとてもよかったです。
(2日目) この日はやはり、黒部五郎のカールでした。黒部五郎のピークから降りていくと眼前に広がるカール。カール。カール。雪渓、川、ピークへとつながっていく岩が三位一体となってカールを形成している様は雄大で素敵でした。
(3日目) 一番印象に残ったのは双六岳のピークから歩いた平べったいところです。(あの、日本で唯一何とかという花が群生している場所と言っていたところです。)私はこの景色を夢で見たことがあるように思ったのです。という思いが一瞬よぎったのですが、どうやら私の思い違いでした。あの風景は一体どこの景色なのだろうか。もし、今後山を登って行って出会ったら報告します。
(4日目) この日は温泉が一番印象深いです。4日間ともTシャツを着て歩いていたため、腕の部分が真っ黒に日焼けしていました。そのため、シャワーを浴びるのにも一苦労で、湯船につかるなんてもっての外でした。身体と頭をごしごし洗って、ざばんと浸かるつもりだったのに・・・残念でした。槍ヶ岳と雲ノ平に去年行ってきましたが、それとはまた違う景色が北アルプスにはあるのだなぁとつくづく思いました。
 いきなり参加する運びになったのに、皆さん気軽に声をかけてきてくれてうれしかったです。ありがとうございました。未熟な点がたくさんあったのは反省の限りです。しかしそういったことを知るために山岳会に入ったので、どこかで嬉しさも感じています。もっと装備を軽くせねば。
 晴れの日ばかりが続きましたが、雨のや雷の日の動き方なんかも学びたかったと贅沢な悩みも言ってみたり。毎回違う風景を見せてくれる山々に感謝しつつ、想像したことのない景色に興奮し続けたいと思います。またよろしくお願いします。

【記録】8/15日(水)晴れ
【コースタイム】
5:30起床
7:30わさび平テント場出発
8:35新穂高温泉
【記録】
 締めくくりの最終日も、素晴らしい天気となりました。前日に頑張って大分下の方まで下りてきたので、今朝はゆっくり身支度を整えることができました。Y田さん、O野さんが用意してくださった「にゅうめん」は、汁気も十分にとれて本当においしかったです!
わさび平から新穂高温泉までは、右手に笠ヶ岳の主脈を見ながら、アップダウンのほとんどない林道を進んでいきます。話をしながら歩いているうちに、あっという間に温泉地に到着しました。新穂高温泉は本当に暑く、これがアルプスかと思える程暑かった2,000mを超える山中とも比べものにならない程でした。
それにしても今回の合宿は本当に天気に恵まれました。私自身、アルプスとはあまり天気の相性がよくなかったのですが、日ごろの皆さんの行いに感謝します。T野リーダーをはじめ、メンバーの皆さん本当にありがとうございました。次は雲ノ平かな!

【感想】50期 J.O.
今回の「夏合宿:黒部五郎岳」は私には初めての長期山行でした。 北アルプスに登りたい。という気持ちだけで参加の意志を表示して以来、「3泊4日登り続けられるのか」期待と不安の入り混じった日々を過ごして来ましたが、無事終えられ安堵しています。 当初の目的は高山植物を見ることでしたが、実際のアルプスは花盛りで期待以上に楽しめました。また、天気にも恵まれ、素晴らしい眺望でした。夜には降るような星空を心行くまで眺められました。
北の俣岳−黒部五郎岳−三俣蓮華岳−双六岳と雲の上の縦走を続けながら山々の壮大さと自然の神秘を感じた4日間でした。
ご一緒して頂いた皆様、どうもありがとうございました。

【感想】48期 J.I.
 念願の黒部五郎岳登頂,花と展望の長期縦走と盛り沢山な合宿を無事終えることができ,充実感に浸っています。下界でも猛暑を記録していたさなか,標高3千メートル付近もかなり暑かったわけですが,周囲の展望と皆様の楽しいおしゃべりに励まされ,それほど苦にもならず足を進めることができたように思います。本当に楽しい合宿でした。T野リーダー,Y本サブリーダーお疲れ様でした。
春合宿に引き続き,またまた,虫さされに悩まされた今回の夏合宿。加えて,体調不良にも見舞われ,同行の皆様には大変ご心配をおかけしましたことをお詫びいたします。そして,心からお礼申し上げます。

【感想】48期 T.Y.
黒部五郎岳のカールは、思った以上にすばらしくとても感動しました。又、今回黒部五郎岳山頂で、ケータイ電話を落としてしまい探している間メンバーの皆様には迷惑をかけてしまいすみませんでした。ケータイは心やさしき方が拾ってくださって私の元に無事戻ってきました。
今回初めて北アルプスへ行きましたが、小屋によく冷えた飲物や食物があることにびっくりしました。それと、冬の間山から遠ざかっていたせいか、高山植物の名前をすっかり忘れてしまいこれでは学芸員見習い失格だとちょっぴり反省しました。いろんなことがありましたが、とても楽しく過ごすことができました。ありがとうございました。
【感想】44期 N.Y.
実は黒部五郎岳は所要日数の点で今までどうしても行くことが出来ないエリアでした。 ところが偶然にも去年でしたか、飲んだ勢いで「黒部五郎は行きたいねー」なんて言っていると、T野さんも「実は行ってないねん」と。それなら来年実現さそう。・・・と言うわけで、それが夏合宿になったのでした。行きたい人、まだ行ってない人・・・いろいろで、きっと行く人は何人かはいるだろうと思っていました。でも、こんなにたくさんいるとは思いませんでした。うれしい誤算です。
 花巡りも相乗りとはいえ、あくまで中心は縦走です。でも、いきなり、ツルアリドウシ(T田さん同定)、やキンコウカ、ニッコウキスゲ、マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウが咲いています。クモマニガナやミヤマコウゾリナにチョウジギク。そして定番のミヤマアキノキリンソウ、キオン、ウサギギク、ミヤマタンポポなどが矢継ぎ早に。太郎平の斜面にあった緑色のランはネバリノギランかも?
 2日目の黒部五郎岳までに、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、イワツメクサ、タカネツメクサ、コイワカガミ、ツマトリソウ、ミヤマダイコンソウ、エゾシオガマ、アオノツガザクラ、タカネミミナグサなど高山型の花が目白押し。
 待望の黒部五郎カールでは、まだ巨大な雪渓が巨岩のあいだに残っており、その雪解け水がお花畑を作っています。一番の多いのはミヤマダイコンソウ・ミヤマキンバイでした。
さらに、待望の双六岳では、トウヤクリンドウを期待しましたが、まだ小さなつぼみを固く閉じている状態でした。私はこれを見ようと頑張って歩いてきたのに・・・。(あまりにも残念だったのでこのあとすぐにトウヤクリンドウが満開のところに行って溜飲を下げたのでした。)イワギキョウ・チシマギキョウは満開状態。(この見分け方は、はぎっちょさん、大丈夫やね!)双六小屋のキャンプ場のそばにクロユリが少し残っていました。帰りのお花見平ではシナノキンバイの大群落とその中を子供達をつれて散歩中の雷鳥のママをみました。ししうどヶ原にはオンタデ・ミヤマシシウド・クルマユリ・シモツケソウ、オオレイジンソウ、ミヤマダイモンジソウ、モミジカラマツ、オガラバナ、ミヤマシシウド、ミヤマセンキュウ、ミソガワソウ、ソバナ。それにハリブキの実がたくさんついていました。
今回縦走した尾根には、コバイケイソウ、オオヒョウタンボク、ミヤマアカバナ、ヨツバヒヨドリ、ミヤマホツツジ、クロトウヒレン、ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、ハクサンチドリ、コイワカガミ、ミヤマリンドウ、センジュガンピ、キヌガサソウなどが見られました。クロマメノキはT田さんとついばみ、サンカヨウの青い実はみんなでついばみました。
ししうどヶ原より下にはイタドリの花が満開。クガイソウも咲いていました。
 なんと言っても、北アルプスは山小屋が拠点にあるために、テン泊でも悲壮感はないのです。山小屋には生ビールがかならずあるので、今回も暑い中で思わず生ビールを連日飲み干すことができましたが、その分またその翌日に、出たお腹を減らすべく歩くしかないのでした。(昔では考えられない贅沢です!)でも次にどんなお花が咲いているのかな?どんな展望を見せてくれるのかな?なんて思っていると、これが結構楽しいのでした。
 CLお疲れ様。体調が少々悪くても行くしかないリーダーのお役目、御苦労様でした。私も今回はひさしぶりの4日間というテント泊縦走。かなり不安でしたが、なんとかついて行けました。夏雄さん、一子さんという山の大先輩の影をちょくちょく踏みながらも歩けました。T田さんとはずっと花談義。癖になりそうです。Y田さん・I上さん・O野さんには食事やその他お世話様でした。Y村さんは若さ全開の山行だったようですね。 K川さんとは本当に出会えるのかな?と思っていたら、なんと黒部五郎岳の頂上で意外にも「えっ!」というような出合いをしてしまったのでした!カールをのぞき込んでふと今まで来た尾根道を振り返ろうとして目を北に転じた瞬間に彼女が笑ってそこに立っていたのです!!このパターンも癖になりそうです。(おたがい無理はいけませんが)  帰ってからすぐにまた出かけたこともあって、いそがしいお盆休みになりました。でもこのような素晴らしい山行の思い出を作ってくれた参加者のみなさんに心からお礼を言いたいです。今回は一眼レフを持っていったので、少し重かったのですが、いつかO道さんと「二人展」をやるのを楽しみに撮りました。そのときにでも(いいのがあれば)披露します。みなさん、また機会がありましたらぜひ誘って下さい。

【感想】36期 Y.T.
黒部五郎岳は数年前に肩まで行ったのに登れなかった山、笠ヶ岳は北方から見える形の良い山(槍ヶ岳と共に播隆上人が開山)でいつか登りたいと思っていた山です。もうこれ以上遅らすと登る機会がない(体力的にも)と思って計画しました。
いつもの急行「きたぐに」が新潟の地震の影響で運休になり、当日朝の「サンダーバード」に変更しました(運休はM山さんから連絡頂きました)。少しでも早くテント場に着きたいので、有峰口から降立はタクシーを予約しました。
今回は4日とも天気に恵まれました。こんなのは初めてです。夜は満天の星空で、流れ星を数個数えた人もいました。気温が高く、シュラフのジッパーを開けたままで寝られました。テント生活も快適すぎてあまり勉強にはならなかったと思います。夕食も3回とも外で食べました。
皆さんの元気に反して私の体調が最悪で、皆さんには大変迷惑をおかけしました。笠ヶ岳には行けませんでしたが、黒部五郎岳・三俣蓮華岳・双六岳のピークを踏めたので、私にとっては上出来です。笠ヶ岳を期待していた人には申し訳なかったです。
入会した年の夏合宿は雲の平でした。その後裏銀座、穂高、槍穂高縦走、西穂、春の穂高などの例会に参加し、その時に踏んだピークの多くを見ることが出来ました。その山々を見る毎に多くの仲間に助けられたのを思い出しました。少しでも役に立てばとCLを引き受けたのに、体調不良とは情けない。
今回参加者の年齢も入会期も幅広かったです。年齢差40才以上、入会期の差28期以上でした。それだけに新しい人にとっては色々なことが吸収できただろうと思います。「合宿てなに?」を整理するまもなく当日を迎えましたが、今回は皆さんがいい体験をされたと言うことでご勘弁を。
今回印象に残ったのは水晶岳です。ずっと見えていました。別名黒岳と言われるだけあって、よく目立っていました。後は鷲羽岳、白っぽい山で裾を大きく広げていました。 久しぶりの3泊の縦走でした。もう苦しかった山を忘れて、次の山を思い浮かべています。よかったらまたよろしくお願いします。


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