京都比良山岳会
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活動記録 > 2007年
[No.2841] 夏の花巡り−大峰・弥山川をたどる−


【日程】2007年8月25日(土)〜26日(日)
【参加者】計8名(うち非会員1名)
【天候】25日 晴れ 26日 晴れ
【コースタイム】
〈25日〉7:50京都駅八条口(マイカー)=9:05近鉄橿原神宮前=10:55熊渡=11:45林道終点=11:55八丁河原=12:20釜滝=14:10一ノ滝,二ノ滝=15:55仙人ー前のテラス=18:00河原小屋
〈26日〉7:05河原小屋=8:20樋ノ谷出合=9:20狼平=10:20弥山=11:00八経ケ岳=11:45弥山(昼食30分)=12:45狼平=13:35ナベノ耳=14:10ナメリ谷分岐=15:30金引橋=16:00熊渡=(下市温泉)=20:40京都駅

【記録】
 Tさん,O木さんのマイカー2台に分かれて7人で京都駅前を出発。近鉄橿原神宮駅前でO野さんを拾って,目的地熊渡に向かう。しかしながら,京都から大峰は遠い。そして,登山口まで車を横付けできると思いきや,狭い林道は川遊びに訪れた人たちの車でいっぱい。そして,チェーンがかけられていて奥に入れない。残念。軽く腹ごしらえをして林道を進む。そのまま道なりに進んで,橋に出るが,道が違うということで,少し元に戻る。そうすると,カナビキ谷手前から左に下る林道があり,そこを進む。林道を歩き続けると,白い岩がごろごろする白川八丁に着く。Tさんのインターネット情報によれば,はしごが100くらいあるとのことだが,しばらくは普通の林道歩きが続く。ようやく釜滝横から試練のはしご登りが始まる。比較的新しいはしごのように見受けたが,Y本さん,T野さんによれば,手抜きの施工らしいので,慎重に足を進める。水平なはしごが多く,鉄製で足元がすけているため,バランス感覚も必要で,おもしろくもあり,ハラハラ感もありといった感じ。弥山川は常に青く澄んでいて,心癒される色彩を放っていた。そうして,一ノ滝,ニノ滝の見える吊橋に到着。滝のそばは涼しくて気持ちよかった。このあと,三ノ滝が過ぎたあとも垂直はしごが続くが,少し登りがゆるやかになったなと感じたら,仙人ー前のテラスに到着。テラス前から見る双門の滝は圧巻。小休憩の後,河原小屋目指して川を下る。右に左に徒渉を繰り返し,河原小屋に着いたのは6時。当初の予定では,狼平泊であったが,綺麗な小屋,他に宿泊者がいない等の理由で,本日のお宿は河原小屋に決定。そのまま宴会となった。
 2日目は5時半頃起床。7時頃河原小屋を出発。狼平までの約2時間は少し道がわかりにくいところもあったが,楽しい徒渉が続く。陽射しが前日より弱かったせいか,歩きやすくもあった。狼平も明るく気持ちのよいキャンプ適地だった(小屋も綺麗な2階建て)けれども,先客もあったようで,河原小屋で泊まって正解だった。ここで,荷物をデポして,弥山,八経ヶ岳へ。ここからはよく整備された普通の山道だ。途中から展望が開けて,立ち枯れトウヒ,シラベの向こうに八経ヶ岳が見えるようになった。Y本さんとY田さんと3人で写真を撮りながらのんびり上がってきたため,弥山小屋に着いても,メンバーに出会わない。八経ヶ岳に向かったんだろうとピークを目指していたら,Tさんが後ろから追いかけてきてくれた。皆で弥山に登っていたが,全然姿が見えないので,もしや八経ヶ岳に向かっているのではと思ったらしい。(皆さん,ごめんなさい)このあたりはサラシナショウマが満開。そして,鹿による食害から樹林を守るための柵がいくつもあった。八経ヶ岳頂上からは山上ヶ岳や大普賢岳がよく見えた。ここで少し休憩して,弥山へ。弥山小屋横でも小休憩の後,狼平に戻る。後は尾根づたいに下っていく。Tさんが熊渡への近道を見つけてくれて,無事下っていく。昭文社エアリアマップには載っていないコースだったので,藪漕ぎがあるんだろうかなどと考えていたが,テープも付けられている,歩きやすい道だった。結構な急斜面だったので,15分で100メートルを下っていくペース。順調に下りて,昨日の朝,間違えて出てしまった橋(金引橋)にたどり着いた。
 弥山川例会参加の皆様へ。天候にもメンバーにも恵まれた楽しい2日間でした。コースも徒渉あり,岩登りあり,トラバースありで変化に富んでいてよかったと思います。色々お世話になり,ありがとうございました。

【感想】S.O.
普段はクライミングばかりをしているが、夏は岩が暑くモチベーションも下がり気味。憲彦さんにお誘い頂いて、たまには登山でもと思い参加させて頂きました。自分で課題をつけてみるのが好きで、今回ははしご登りも多いので上半身の持久力アップのために、重い荷物を背負っての山行にしようかと思いましたが、1週間前にプチぎっくり腰になってしまい、歩く事もあやうくなってしまいました。で、仕方なく超軽量化して、とりあえず歩く事だけに。川沿いのコースなのでさぞかし夏でも涼しいコースなのだろうかと思っていたのに、歩くところは微妙に反対側が多くてすごく暑い。しかもはしごばっかり。頭に血が登るようで結構しんどかったです。帰りは簡単な下りでやっと周囲の景色にも目を配れるようになりました。藤原の破線コースも面白かったし、また、破線コースにも行ってみたいです
【感想】50期 J.O.
大峰・弥山川コースは、ウェブでその魅力的な風景を目にしぜひ行ってみたいと参加させて頂きました。技術・体力共に不足でしたがT野さんの後を真似(?)をしながらついて行きました。一番怖かったのは、千丈岩のクサリ梯子です。ユラユラゆれるこの梯子から落ちない為には脚力の他に握力が必要のようでした。学生時代、握力・クラス女子最下2位の実績ですのでハシゴから手が離れて落ちていく自分の姿が目に浮かび恐ろしかったです。
今後は脚力だけでなく握力もつけるようにトレーニングしたいと思います。 美しい渓谷で心を潤しながらの楽しい2日間でした。 ご一緒して頂いた皆様、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。

【感想】50期 J.T.
このコースは河原あり急な高巻き梯子の連続、おまけにこの時期暑かった。想定時間よりもペースが遅かったので、狼平に着くのは遅くなるなぁと気持ちは一人焦った。みなさん、黙々と休憩もあまりしないで歩いているんだけど、急だしワイルドだし滑るしで、どうしても歩調が慎重になってしまい、時間がかかった。汗だくになってしんどかったけど、弥山川のきれいな水は気持ちよかったです。
一ノ滝やら双門ノ滝やら遠く稲村ケ岳を見ながら、やっと河原小屋に着いた時はホッとしました。小屋は貸切。夕食は皆でワイワイ食べるのは、お酒もいろいろあって楽しい。 二日目も狼平まではワイルドなルートが続くが、沢沿いの所は大きな石を越えたり、流れを渡ったりとなかなか面白い。楽園のような雰囲気の狼平はなんとも気持ちいい場所。ここから先は整備されすぎた道だが、弥山・八経へとピストン。展望も時々あり、また針葉樹林も密集してないので開放的で気持ちのいい道でした。一旦狼平まで戻って河合方面へ。こちらも綺麗で歩きやすい道、大きなブナもあってなかなか気持ち良い所。後半は植林の中の歩きやすい道をぐんぐん下って熊渡に到着。
お花を見る余裕はあまりなかったけど、みなさんと愉しい山歩きができました。リーダー、ご一緒していただいた皆さん、ありがとうございました。

【感想】48期 T.Y.
登山口で見た双門コースの案内板の激しいタッチのイラストに最初から恐れおののきましたが、何とかメンバーの皆様のおかげで無事下山できました。今まで経験をしたことのない、はしごの連続やくさりはしご、トラバースなど、変化とスリルに満ちた山行でした。又、弥山川の水の青さや、美しさが印象的で、双門の滝の絶壁とその周りの岩肌のスケールの大きさには、ただただ唖然としました。途中下を見ると足がすくみそうな場所もありましたが、メンバーの皆様に、手をひっぱってもらったり、お尻をあげてもらったり助けて頂き、登ることができて、本当によかったです。皆様ありがとうございました。
【感想】44期 K.T.
私は今回、のんさま例会デビューということで緊張して参加させていただきました。また初めて行くところでもあり楽しみにしていました。想像以上にとてもいいところで、はしごやくさりもちょっぴり怖かったけどおもしろく楽しむことができました。また久しぶりの泊まりの山行で、荷物の重さに耐えられるかも不安でしたが、しんどいながらもなんとかなり、良かったです。河原小屋もすてきなところでぜひまた行ってみたいところとなりました。みなさんお世話になりありがとうございました。

【感想】36期 Y.T.
例会NO.2437(2001年7月21〜22日)で八経ヶ岳に登りました。記録を読んで理源大師像でスイカを、狼平でパイナップルをご馳走になったことを思い出しました。オオヤマレンゲも見たのですが、こちらはなかなか思い出せません。ただ狼平の避難小屋と沢がきれいだったことは覚えていました。
 今回その弥山川に沿って登れて、本当によかったです。前もってHPで色んな記録を読んで、予備知識を得ておきましたが、結構厳しいところもありました。急斜面に道が付けられているので、階段が壊れていたり、丸ごと岩で押し流されたりしていました。ルートもよく崩れるのか、細かく変わっていました。少し間違うとやばいトラバースさせられたり、緊張する所もありました。双門滝の展望台からの道は地図と違って1420mまで登って迂回していました。
 道はガマ滝から吊り橋までが悪く、吊り橋から河原小屋までは良く手入れされていました。それにしてもこの道は誰が何のために作り、何処が手入れしているのでしょう。特に吊り橋、河原小屋は立派でした。数十個の階段や岩場のボルトの手入れも大変だと思います。
 今回CLから与えられた課題は「頂仙岳から先の熊渡への下山路を見つけること」でした。2年まえにこのルートを経験しているTさんと地図を見ながら探しました。頂仙岳の左、1598mの左を下り、右の急な沢を見送り、標高1450m辺りの平坦になった所で右の谷に下る道を見つけました。Tさんが下のほうまで確認に行きました。道標に誰かがマジックで「熊渡」と書いていたし、踏み跡もあってまず間違うことはないと思います。ここに来るまでにそれらしき所があり、赤いテープもあるのでそちらに入ってしまう人も多いようです(古い地図ではこちらが下山路)。
 いずれにしても見つけられてほっとしました。高度計を併用すると読図が大分楽になるのを実感しました。又よろしくお願いします。

【感想】44期 N.Y.
 ことしはなぜか天気はついています。ついている日を選んでいるのか、それとも、雨天を吹き飛ばすような人達が例会に参加してくれているのかはわかりませんが。そいうわけで、今回も2日間晴天。
 私はこのコースは初めてです。以前によく弥山にご来光を撮りにきたときに、一回だけ狼平に降りたことがありますが、たしか、そのときは破れ小屋であったような記憶があります。
 弥山川は実は写真をかじっている者としては、どうしても行きたく特に「双門ノ滝」は撮りたかったのですが、今まで果たせませんでした。それがいよいよ今回皆さんの参加で、例会として行けたというのはラッキーそのものでした。そう言う意味でも皆さんに感謝しています。
 なんと言っても、弥山川のよどむ水はなぜか淡いグリーン色をしています。この色を写真で出す人もいますが、わたしの腕では無理でしょう。だから自分の目にしっかりと焼き付けました。それに垂直に近い岸壁の落差は何100mあるでしょうか。理想を言えばこれにガスが幽(かす)かにかかると最高だったのですが、今度はそうなると、登るのがむずかしくなります。いずれにしても、この風景を目にしたかったのですが、やっとできました。
 さて、今回は、先日の黒部五郎合宿の2週間後というのに、黒部で使った筋肉のアフター・トレーニングででもあるかのように、I上さん、Y田さん、O野さんが参加してくれました。3人ともきつい登りの割には軽いフットワークです。それに、鈴鹿例会に参加したO木さんが車を提供してくれるとともに参加してくれました。そして、今回帰りのルート・ファインデイングで頼りにしているTさんは参加してもらわないと分岐点でのファイインデイングに時間がかかってしまいます。帰りの尾根道への先導はおみごとでした。また、車の提供ありがとうございました。そして、なんと今年12月15―16日に予定している「花巡り例会忘年会」の会場をお願いしているT辺邸のあるじ=久美子さんの参加です。私は彼女の例会に何回か参加しているのですが、なぜか私の方には出てくれなかったので、今回は、ものすごく実はうれしかったのです。そして、いまや私の例会パートナーであるT野さん。いつもリードすみません。
 そして、今回のお花巡りのお目当ての花は、「シラヒゲソウ」。白い花びらにその花びらの色がそのままひげのように付いているような面白い花です。やはり、イワタバコは遅すぎました。シラヒゲソウは岩の日陰にひっそりと咲いていました。みなさん、岩をよじ登るのが楽しくて、どこかでお花を忘れてしまったようです!
 みなさん、お疲れ様でした。今回で私の夏の花巡り山行は終了です。次回から「秋の花巡り山行」になります。最近はなぜか、尾根でミヤマアキノキリンソウやオミナエシなどの黄色系の花を見ると、何となくなつかしい感じがしてきます。年ですよね。
 それにしても、あの険しい70個以上のはしごを登った末にやっとたどり着いた川原小屋で、最初に飲んだT辺BEERの一口のうまかったこと!今も忘れられません。また、岩やさんのO木さんが水平はしごが怖いとは意外な発見でした。2週間の間に水平距離の長い山行と垂直距離の長い弥山川の岩場登りとを難なくこなした若い女性達には感服です。
 秋の花巡り・紅葉めぐりの例会は、9/30は「秋の花巡りー丹波・多紀アルプスーささみ四十八滝」、10/28は「紅葉巡りー鈴鹿・仙ヶ岳」、11/17は「紅葉巡りー大峰・大普賢岳」、12/15−16は「三十三間山ハイキング&花巡り例会忘年会」ということになっています。(12/2に「湖東三山紅葉巡り」が入るかもしれません。)みなさん、よかったらぜひご参加下さい。


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