京都比良山岳会
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活動記録 > 2008年
[No.2900] 秋山山行: 北アルプス 紅葉の天狗原・槍ヶ岳(テント泊)


【日程】2008年10月10日(金)〜13日(月)
【参加者】4名

【記録】50期 J.O.
10/10(金) 京都21:00=(名神)=(東海北陸道)=飛騨清美IC=12:09(仮眠・ひるがのSA)
10/11(土) 雨のち晴れ
ひるがのSA5:45=(中部縦貫道)=高山IC=7:05平湯・あかんだな駐車場=(タクシー)=7:30上高地8:00−8:45明神8:55−9:43徳沢9:56−10:54横尾11:20−12:11一ノ俣小屋跡12:28−13:03槍沢ロッヂ13:17−14:15ババ平
上高地に着いた時は激しい雨が降っていた。が、朝食を摂る間に小雨になり、徳沢ではすっかり止んだ。青空がのぞいている。紅葉の季節の三連休。
横尾の休憩所は大賑わいだ。ほとんどの登山客は涸沢へ向かったらしい。槍沢への道に人影はまばらだ。上高地では落葉松(カラマツ)が黄葉するらしいが今朝はまだ青かった。横尾を過ぎる辺りから槍沢沿いに木々は色づき始める。赤は七竈(ナナカマド)。黄は岳樺(ダケカンバ)。
ババ平は紅葉の最盛期を迎えている。一番眺めの良い場所にテントを張る。入口を全開し、テントの中から紅葉狩り。具沢山の豚汁とちりめん山椒の酢飯を頂いて明日に備える。天狗原、槍ヶ岳を目指すのだ。ぐっと早目の午後6時就寝。

【記録】 22期 K.K.
10/12(日) 晴 ババ平5:26-水俣乗越分岐5:49--天狗原分岐6:36--天狗原7:24--天狗原(稜線)分岐9:33--中岳10:44--大喰岳11:35--飛騨乗越12:09--槍ヶ岳山荘12:21/12:30--槍ヶ岳13:00--槍ヶ岳山荘13:27/14:01--坊主岩小屋14:54--天狗原分岐15:34--水俣乗越分岐16:25--ババ平16:46
夜はかなり冷え、目が覚めるとテントが凍っていて、バリバリ音がした。星がたくさん出ていて、水場の水も凍って少ししか流れていなかった。今日は良いお天気である。テントは張ったまま出掛けるので、素早く出発出来る筈だったが、気が付くとトイレに長い列が出来ていた。30分のロスだった。
ヘッドランプを付けて出発したもののすぐに明るくなってきた。ザックも足取りも軽く天狗原を目指した。槍が見えてくると嬉しくてついつい何枚も写真を撮ってしまった。天狗池には槍の雄姿が映し出されここでも写真三昧である。
南岳の稜線に出る登りはかなり急な岩場の連続で鎖も何カ所かあった。稜線に出ると、広々としていて南岳が間近に見え、笠ヶ岳方面も見えてきた。槍ヶ岳迄の稜線歩きは岩稜帯を登ったり下ったりで、中岳辺りから風が強くなり寒くなったので防寒着を着用した。
槍ヶ岳山荘でザックを置き槍ヶ岳を往復した後で、ゆっくりとコーヒータイム。帰りは殺生ヒュッテで乾杯のビールを仕入れて下るだけ。富士山がずっと見えていた。夕方に近付くと空の濃いブルーと木々の赤や黄色がとても綺麗だった。

【記録】 43期 K.T.
10/13(月) 晴 ババ平5:20--槍沢ロッジ5:40/50--二の俣6:15--槍見河原6:30--横尾7:10/25--徳沢8:15--明神9:05/15--上高地バスターミナル10:00
3:40起床、今朝は昨日と違い暖かい。水場の水も凍っていずザーザー流れている。今日も晴れのようで、星が、輝いている。
夜が明け始める頃ババ平を撤収。20分ほど歩いて槍沢ロッジに着くころはすっかり明るくなった。小屋の前に、登って来た時には無かった望遠鏡が? 振り返るとオオシラビソ?の林の間から槍ヶ岳が見えていた。
二の俣、一の俣の橋を渡り槍見河原に着く。この辺りで川幅が少し広くなっていて、川の向こう赤沢山の後ろにちょと突き出た槍が望めた。今回は、昨日一日中、そして今日も最後の最後まで、槍は姿を見せてくれていた。
だんだん日が昇り、横尾の手前では朝日に照らされた屏風岩が輝いていた。横尾に降りて来ると、前穂北尾根から慶応、早稲田尾根まで太陽を浴びてくっきりと浮かびあがっていて、山容がよく理解できた。
河童橋は人でごった返していたが、雲ひとつ無い青空で焼岳の噴煙もはっきりと見えていた。まもなく上高地バスターミナルに着き感動の山行は終了した。
今回は、入山日は小雨と曇りだったものの、二日間は、こんな快晴で登山が出来るのは一生に一度じゃないかと思うくらいガスもまったく湧かず澄み切って、一日中360°の展望だった。紅葉も真っ盛りで、イエローからオレンジ、深紅までのグラデーション、その中にポツポツと緑のアクセント。午前の光の中では明るく輝き、午後、日が傾いてくると深みのあるベルベットの光沢のような色に変化し、言葉では言い表せない美しさだった。
こんな感動をあたえてくれたサムシング・グレートに感謝という気持ちになった。
ここのところ、山に対するテンションが少し下がり気味だったが、もう一度山に浸りたいと思った。こんな素晴らしい例会を組んで下さったT野さん、ありがとうございました。

【感想】36期 Y.T.
「10月の3連休に例会が入っていない、どこか計画したら」とのことで、前々から行ってみたかった天狗原に決めました。通過するだけだったババ平にテントを張り、出来れば槍ヶ岳にも登るという少々きつい(私には)計画を立てました。
K藤さんに食事担当を、T岡さんとO野さんには歩荷をお願いして決行しました。心配だった雨も徳沢までで、あとは好天に恵まれました。
天狗原の紅葉は最盛期を過ぎていましたが、池に写る逆さ槍は素晴らしかった。涸沢とは違う美しさがありました。
稜線に出る登りはきつかった。中岳では1997年夏合宿(槍・穂縦走)を思い出しました。私がバテて30分ほど寝させてもらいました。I波さんとK藤さんが作ってくれたコーヒーで元気が出て、縦走を続けられたのです。夕方南岳で北穂高の小屋に灯が灯るのを見て感傷的になったのを覚えています。11年も前のことです。
槍ヶ岳は1964年の春に登りました。初めての北アルプスでした。ずいぶん昔のことです。皆さんこれからも機会がありましたらよろしくお願いします。本当に楽しい山行でした。


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